少しずつ笑いがおさまってきた千里は理由を話してくれた。

「白龍に対する反応は、羨望の眼差しを送られたり嫉妬されたり、特に女の子は黄色い声ですり寄ってくる馬鹿しかいないわけ。だから華ちゃんの強気というか攻撃的というか、ああいう反応は新鮮でさ。つい笑っちゃった」

「……………」

「でも、断られるとは思わなかったなぁ。暴走族、意外と楽しいよ？」

「だから言ったろ。人に関わりたくないんだよ」

「そっかぁ、残念」

もっと強く粘るかと思いきやあっさり諦めた。私としては諦めてくれた方が助かるけど、こいつの目……なんか裏がありそうで怖い。

「気が変わったらいつでも言って。歓迎するから」

いつの間にか元の濁りのある目に戻っていた千里はそう言い捨ててこの場を去った。

その後、千里は特に何も接触してこなかった。

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