第50話
あのとき言ったのに。
探すなって。
こんな遠くまで探しに来る馬鹿がいたなんてな。
でも、いずれは来ると思ってた。
暴走族「黒華」は、色んなとこを点々としていたから、地理に詳しい。
今いるここだって何度か訪れたことがある。
だから、ここまで来るとは思ってた。
こんなにも早く来るとは思わなかったけど。
「…………ハナっていう名前の人、意外と多いんだね。ま、珍しい名前でもないから普通か」
私が俯いて黙っていると、明るい口調でそう言う竜。
……私のためにそう言ってくれたのは嫌でもわかった。
ごめん、竜。
…………ありがとう。
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