第15話

そして、目的地、潮美(しおみ)に到着した。



出発を報せる軽やかなメロディーが流れると、それを合図に列車は行ってしまった。


降りた駅のホームにあまり人はいない。

買い物袋を提げた主婦や、制服を着た学生が何人か。こっちはまだ夏休みじゃないのかもしれない。



新幹線と汽車を乗り継いで3時間。

潮美に到着した頃には、既に夕日が町中を照らしていた。


潮美は自然豊かな町で、特に海が綺麗と評判で、ドラマの撮影でも使われたことがあるらしい。



確かに、車窓から見えたあの景色は誰もが魅了されると思う。






そんなことを考えながら改札を出ると、すぐ隣に待合室と売店があった。さすが海の町と呼ばれるだけあって、お土産として海産物やその加工品やらがずらりと並べられている。


「おい、早く来い」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る