第8話

若月歩生は高校の同級生で元カレ。


元カレといってもたった1週間ほどの名ばかりの彼氏だった。



いま考えると彼はアタシにとったらジュエリーみたいなヒトだった。


眩しいくらいに輝いていて、

手に入れると自分に全然似合っていなくて怖くて手放した。


そして自分に自信が持てなくなった。



「綺……宇川さん、書類見てもいい?そしてコンセプト教えて欲しいんだけど。」



若月さんは対面でソファに座ると書類に目をやった。

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