第4話

千秋君が建築家になってるのは今のデザイン事務所に就職して知った。

私が彼の担当に抜擢されたのは同い年だから、という理由だけ。

他のスタッフには凄く羨ましがられたけど。


私自身は全然嬉しくなかった。



振られた相手の担当になるなんて。

どんな風に対応していいか分からない。



「どうして断らなかったの?」


「え?」


千秋君は図面を見ながらそう言った。


「俺と仕事したくないって顔してるけど。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る