第9話

そして、



この三人で夜の街に集結してしまったところで、




「なんか、状況はよくわかんないけどさぁ~、ところで、幸代ちゃんの愛する臣はどうしたのさ?」




塚本が早速、私に尋ねてくる。




「……」



私の愛する臣くん……?




どうしたのって……



それは―…




金銭問題が無事に解決(?)したのも束の間……



直ぐに、



さっきまでの臣くんとの切なく、ほろ苦い展開が浮上してきて、



また胸が苦しくなって……




「う、うわぁ゛~ん……っ」




人目もはばからず、理沙子の胸に泣きつき、




「じ、実はね……」




と、



今に至るまでの状況を涙混じりに説明を始めた私……






一通りの事情説明後……



「なるほどねぇ~数分あれば浮ついた気を発散させるのには十分……」



「バカ塚本。今の幸代にそんな事言っちゃダメでしょうが」



「冗談冗談~幸代ちゃん、あの臣がひょっこり現れた女なんて相手にするわけないって~俺が保証するし~」



「わかってるよぉっ!アンタに保証されなくても私が一番わかってるもんっ……!」




なのに、なのに……



大事な二人の記念日に私ったら……




「うう゛っ……」




と、さっきから同じ後悔のループ状態な私……

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