第84話
「…優也の匂いがする」
「……臭い?」
不安そうにそう問い掛けてくる、優也に対して、私は答えた
「……ううん、良い匂い、………優也、いっつも良い匂いがするから……」
「…そう?それは良かった」
私の答えに、優也はあの吸い込まれそうなビー玉の瞳を細めて、優しい笑顔を浮かべた
「……それで、話って?」
そう聞かれて、私はやっと本来の目的を思い出して、赤面しそうになった
でも、優也はというと、あの時、告白までしたくせに、今日もいつもと変わらない表情だ
……あれって、本当に告白だったの?
そう思い、不安になるけど、もう、今さら後には引けない
それに、優也が私の事を好きであろうと、無かろうと、私が優也の事を好きなのは事実なんだ
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