第11話
「本当にこの件に関しては、勝手に進めて悪いとは思ってる。だがこれもお前の為を思って了承したんだ」
そう言って
「もう、分かったよ。その
彼は仕方なく諦める事にした。
それに大王も自分の事を思っての事だと言うのは理解した。
それで会ってみて嫌なら断れば良いだけの話しだ。そこまで困る事でもない。
「そうか、納得してくれるか。これが雄朝津間にとって良い縁談になる事を期待している」
瑞歯別大王は、何とか雄朝津間皇子に了解を貰えて一安心といった所だ。
「ところでお前、皇太子をやってみる気にはなったか?」
(そっちの話しまで押し付ける気か)
「それは断じてお断りします!」
そう言って彼は「じゃあ、俺はこれで失礼します」と言って部屋を出ていった。
そんな彼の後ろ姿を見た瑞歯別大王は、「ふぅーやれやれだ」と言ってその場で手を伸ばした。
「俺が今の妃と出会ったのは、16、17歳ぐらいの時だったな。雄朝津間もそろそろ大事な娘を見つけられると良いが。それが俺なりのせめてもの償いだからな」
大王は、自分が今の弟皇子ぐらいの時の事をふと思い返していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます