第29話
「(この後のイケメンカフェでバックれないようにって)」
「……」
どうやってバックれようかと考えていた右京は、抵抗をやめて大人しくなり、黙り込んだ。
そして、相原と村田による右京の拘束は、自分たちの教室に戻るその瞬間まで続き――
ついに、イケメンカフェ店員としての務めを果たさなければならなくなった。
白色のワイシャツに黒色のスラックスを
着替え終えた右京たちを見たクラスの女子生徒たちは、
「ヤバい! 全くおんなじ服装なのに、
男二人を指差してゲラゲラと大爆笑。
「何か……感じ悪っ!」
村田は思い切り
「どうでもいい。早く美紅とあちこち一緒に見て回りたい」
右京はうんざりした表情で大きな溜息をつく。
そして、意外にもカフェ店員の制服が似合っている相原だけが唯一、
「いつみくたんが来店してもいいように、しっかり準備しておかなくっちゃな!」
謎にやる気をみなぎらせていた。
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