13 過去の話
第72話
綾子は自分の過去をぼかしながら語った。綾子自身を親友の文子として登場させた。綾子は自分を文子の話をひたすら聴く係にした。
文子は小学一年生の時に初恋をした。同じクラスの優しい女の子だった。彼女は外で遊ぶより教室で絵を描く方が好きで、絵を見せながら色んな子達に分け隔てなく話しかけた。
しかし、彼女はやがて同じクラスの男の子が好きになった。文子は告白する前に諦めた。何となくの淡い初恋だった。
次の恋は小学六年生の時。一緒によく遊んでいた近所の女の子だった。勝ち気で大人びてて容姿を周りから誉められていた。いじめっこに注意したり内気な子に気を遣いながら一緒に遊んだり、正義感があった。
しかし、彼女の片想いの相手が文子に思いを寄せていた。それに嫉妬した彼女は文子に八つ当たりした。文子はレズビアンだとカミングアウトしたが信じてもらえず、絶交された。
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