第六章

第8話

クロードは、無理矢理引き摺られ、地下牢へ閉じ込められた。


じわじわと血が滲む衣服と鎖に繋がった身体は、力無くとも彼女の名を呟いていた。

「…桜華…。」


桜華は、いつもと違う、ゆらゆらとした重い空気を纏う足取りで屋敷へ戻った。


「桜華」「桜華様!」

「少しは考え直したか?」

周囲の問いに桜華は、キッと睨み付けた。


「…そんな訳無いじゃない…!!私は、彼の不器用な優しさに触れて、好きになったの…!

それを悪魔だからって、捕らえて痛めつけるの!?…こんなのあんまりよ…!!」


その瞬間、桜華の力が暴走した。

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