第65話

学校につくともう3人は席についていた。




「あ、美咲おはよ」



桜が笑顔で近づいてくる。




「はよ」


「ふぁ~あ。美咲おはよ」




直哉と晃も眠そうにしながらも笑って声をかけてくれる。



この何気ない日常こそが幸せなのだと毎日噛み締め生きる今に微笑みがこぼれる。



ああ、でも言わなきゃいけないことがあったんだと不意に思い出す。



「おはよ、今日ね3人に話あるんだ」



私が明るめに話すと3人は何?っと言った顔でこちらを見つめる。



「うちの親の会社でさ、ちょっとデカい仕事があるらしくて親が海外行っちゃうらしくてその間少しだけ会社手伝う事になっちゃってね、これから少しの間、放課後遊べなくなっちゃったんだよね」




これが一番無難でいて、嘘だとバレないだろうと考えた言い訳だ。


それを少しめんどくさそうに、溜息をついてそう伝えれば完璧だろう。

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