夏木美咲side

第59話

部屋を出たあとに大きなため息がでる。



毎日か…。


まずはあの子たちに言い訳を考えなきゃね。放課後をいつも遊んだりしていつも一緒にいたからね。



習い事?うーんでも毎日な訳ないものね。

親の都合だとでも言えばいいかな。



とりあえず、凜にいに電話しよう。




「もしもし、凜にい?

うん、まさかのまさか、凜にいの情報が役にたったよ。でもさ凜にいの系列の会社のなんだっけアレ、ほら過去の情報とか書き換えてくれるやつ。そう、アレね、アレのせいでちょっと色々あったわ、今度会った時に詳しく話すね」




凜にいも元々お客さんだった人。

でも凜にいだけは今だに連絡を毎日とっているし、実は唯一私が家族に近い存在だと思っている人。



まあお客といっても凜にいはいくつも会社を経営していて、私の借金を扱う、金融会社の人と知り合いで。

その人にそこで紹介されて知り合いになり、話すようになり……まあ用は凜にいには借金の話とかがバレてしまった。


正直借金さえ肩代わりしてくれると言ってくれたが、凜にいと銀ちゃんの関係を崩したくなかったのもある。

それに何より、私が嫌だったため私のお客になってくれたんだ。



それから本当によくしてもらった。

凜にいは私の歳も借金の話も全部知っていたので、秘密がなかった。


だから、私も素でいられるようになったんだ。


それからずっと凜にいとは仲良くしているんだ。

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