第41話

「これウソだろ?」



サラっと言う山路灰利。


ああ、そういう事?

なんでバレてるのかな?

まあ、別にいいけど。




「そうだけど、それが?」



そう、それと、あんたたちの経歴に何の関係があるの?



「コレ、俺らも全部ウソ。

お前と同じっつーこと。

わかるか?コレは相当な客じゃなきゃ顧客にしないような会社だ。

それなのに、お前はこの会社を使ってる。

それがどういう事かわかるか?」




あ、ああー。

そういう事なんだ。


へえ、そうなんだ。

まっそうだよね、経歴とか書き換えちゃうんだもんね。


そっか。


そうだよね。




「ふーん。で?だから何が言いたいの?」




そう、別にだから何?何が聞きたい?




「お前何者だ」



また同じ質問。



「何者か知って、どうなるの?」



「それは答えじゃねえ。質問を質問で答えるんじゃねえ」



「あっそ。じゃあ答えてあげる普通の女子高生よ?」




そう、



『今は』が前につくけどね。




『今は普通の女子高生』だよ。

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