最弱アメーバに転生したけど生き延びていずれ最強になります!!

夜桜 赤龍

プロローグ

 日が落ちて地平線へと沈んでいき、空は赤くまるで血のような色をしている。

 その空の下にある地面は、草木一本も生えていない荒れ果てた荒野があった。

 荒野には数え切れないほどの無数の死体が散乱していた、よく見るとその死体はどれをみても死因が全然違った。

 ある死体はまるで顔に硫酸でもかけられたのかと思うくらい顔が焼け爛れてもがき苦しみながら顔の穴という穴を全て溶かされ窒息死している、他にも周りの死体はそれぞれ死因が違うようで、焼死に溺死、凍死他にも自然の死因以外に誰かに切り殺されたような死体まである、そんな死体が無数に広がる死の荒野の中に一人ぽつんとただずむ女がいた。

 女はいま自分が死体の広がる荒野になんているなんて思っておらずまるで、スポットライトを一身に浴びる舞台女優のように空を見上げながら艶かしいため息を吐いた。


 「はぁ〜、なんでみんな私を殺しにくるのよ、私はただ生きるために強くなってるだけなのに」


 女はため息をつきながら、空を見上げていた視線をあたり一帯に広がる屍の山や血の海にむけてめんどくさそうにまたため息を吐いた。

 

 「そういえば私が狙われるようになったのっていつからだっけ?」


 女はいつから狙われるようになったのか考えようとしたが思い出せず、その内思い出すのもめんどくさくなり思い出すのをやめた。

 

 「はぁ〜、まぁいいかたくさん倒したから経験値もいっぱい入ってまたレベルも上がったしね、私を殺そうとしたんだから殺される覚悟もあっただろうし、気にしていてもどうせまた私を殺しに誰か来るだろうから放っておこう」

 

 女は空が暗くなり生き物の鳴き声も聞こえない荒野を一人当てもなく歩いていく。

 女にある願いはただ強くなってこの美しくき残酷な世界を生き抜くことだけだった。

 今はまだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る