第75話

でもミサもそれは同じだったらしく、もう少しシンコちゃんと歩きたいっと言ってくれたので小料理屋を出てまた歩く事にした。



外へ出ると、夜の煌びやかな世界が広がっていた。



そして、これは俺だけが思う事かもしれないが、外に出た瞬間、くんっと鼻を利かせる。




ああ、やっぱり、もう夜の世界だとそこで俺はまた感じるんだ。




煙草と、酒と、

女特融の甘ったるい香が混ざり合わさったようなそんな少しだけ複雑な夜の匂い。


この匂いは毎日ここの来ていても感じるんだ。



朝や昼に同じ場所に来てもこの匂いを感じない、でも『夜』だけがこの匂いを醸し出すんだ。



それが俺の中で感じる、夜の世界。

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