第51話

「挨拶しとけ、美咲の事色々頼んどくから。わかんねえ事はコイツかママに聞け」



「うんわかった、ありがと銀ちゃん」



そう言ってミサは銀之助の後ろから顔を出した。



「夏木美咲ですよろしく」




少しも笑わずに、ただただそう俺に言った。

なんだ、このガキと思いながら顔をよく見ると吃驚した。




なんていうか、確かに、まだ幼さが残っていたがそれでも完全に中学生の顔じゃなかった。



これが、つい最近までランドセル背負っていうのか?そう思うくらい、ミサは落ち着きを放っていて、表情は大人のソレを見せるような…なんていうのだろう、きっと苦労して育ってきたのだろう。それが全て色気というか美しさになったのがそんな顔だった。

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