今は普通の女子高生です[２]―完―

第48話

だからこそ、ああいった客は返せないと調べてわかっていても貸すのが梶木だった。

だが、予想外だったのは、

逃げた事、そして、見つけられなかった事。

夏木さんみたいな奴は過去に結構いたが、あの手の客を逃がす事なんてほとんどなかったので、その油断が逃がしてしまった原因かもしれないが…。

それに夏木さんは逃げそうなタイプではないとも踏んでいた。

５億くらいまでは自分の命をかけてでも金を欲しがるタイプだと思っていたんだ、だから梶木としても甘めに見ていたので、まさかあの展開で意外にもズル賢く自分の娘だけを捨て逃げるなんて思っていなかったんだ。