第40話
そして30分後、少しだけ少しだけ切なさを思い出しながらも鏡の中の自分を見つめる。
綺麗に描かれた眉
キラキラと光るアイシャドー
目を最大限に魅せるアイライン
愛らしさを妖艶さを垣間見せるチーク
潤いを見せ、煌びやかに輝く唇
全ての美しさを追求されたような、綺麗すぎるメイクによって完成された女帝ミサキを呼ばれた頃の私がそこにはいた。
「ハハ、自分でメイクした奴に言うのも変だけど。綺麗だ」
そう言いながら最後に私を立たせて、軽く香水を身体にかけてくれた。
これですべて完成だ。
「ありがとう、シンコちゃん。
もう16時だね、この美容院にそろそろ女の子来ちゃうね、じゃあ帰るね」
相当長い事ここにいたんだなぁ。
朝の10時30分にここについて、11時には染め始めたから5時間もやってたのか。
まあ、当たり前といえば当たり前かな。
染めるのも2度入れできちんと色を入れてその後トリートメントとか色々ケアもしてくれたんだろうしその後にエクステをつけてからセットして最後にメイクもだもんね。
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