第89話

「違わないだろ、確かに無断で見せた事は謝るよ。でもさ、わかってんだろ?

あいつらが、どうしてあれを見たがったかったてこと」



「………」



「自分たちが知らないお前を知りたかったんだよ」



「うん」



「むっとしたお前も可愛いし、怒る事だって悪いなんて言わない。

泣いたっていい、感情全てを出してくれて構わない。


それは俺だからだ。


あいつらは、まだ子供なんだ、お前の怒ってる姿を見れば不安になるんだよ。

だから、な、わかるだろ?」



「うん」





そんな言葉を聞いて、なんだか胸を掴まれたように痛んだ。




彼と俺らの差が増々感じられるまでの言葉がぐさりと胸に刺さった。

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