第74話

なんだか俺らまで緊張しそうな空気。




「ったく、おかしな奴だなぁ。

俺、ぶっちゃけお前ら嫌いなのにさ、これじゃあ大嫌いになれねえじゃねーかよ」




はあっと溜息をつきながら、ぐびっと酒を飲み干しながらそう阿佐谷さんは言った。




「馬鹿は嫌いでも馬鹿正直な阿呆は嫌いじゃねえんだよなぁ。


ったく、今日は牽制の為だったのに、ちっ。しょうがねえな。


後で美咲がキレたらおめえらも同罪だからな、特に譲二!おめえわかってんだろうな」



牽制?

もしかして、俺ら…の事?


そう気になったが、それよりもなんだか阿佐谷さんの表情がカッコよくて…圧倒されかけていた…。




「なにあれ、かっこよすぎ…凜太郎さん」




口を押えて目を大きくしながら須藤さんがそう言葉を漏らした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る