第3話

「……」



黙ったままぱちぱちと目をしばたかせる友季に、



「……あれれ?」



舞は拍子抜けして間抜けな声を出した。



「もしかして、魔女に見えない?」



舞は自分の体を見下ろし、友季の目の前でくるりと体を回してみせる。



その時に、若干短め丈の黒いスカートがふわっと揺れて、一瞬だけ舞の太ももがチラ見えした。



「……っ」



友季は、思わずゴクリと唾を飲み込む。



「……何してんだ、お前」



何とかそれだけを訊ね、改めて舞の格好をよく見てみた。



どこからどう見てもハロウィンの仮装用の魔女の衣装は、よく見てみると右肩の部分に黒猫のぬいぐるみが乗っている。



まぁよく凝ってるなぁ、と友季は感心すると同時に、



(俺の舞の肩に馴れ馴れしく乗ってんじゃねぇよ)



少しだけ嫉妬もした。

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