第2話

思えば離婚後の俺はただ生きていた。仕事してネットを見て時間をつぶす。(人生とは暇つぶしの旅)なんて自分の中で悟ったようなことも思った。余裕がなくメリハリもないそんなローテーションの毎日。

今日も暇つぶしだ。パソコンを立ち上げ作った焼きそばを食べる。本屋に就職してから無料で読める投稿小説を知った。ライト感覚でファンタジー要素があり、言い方は悪いが考えなく読めるので暇つぶしに重宝した。ある時エロバージョンがあることを知った。俺も枯れているが男だ。エロというスパイスは惹かれる。攻め好きの俺としては感じまくってイキまくってる描写に驚いた。おち〇ぽおま〇こってネットにそのまま表現できることにも驚いた。

俺のネット世界は遅れてて止まっていたらしい。次に触れたのはエロ動画だった。短い作品から一時間を超える作品があってモロ出しにもジェネレーションギャップを感じた。しかも無料だ。その日は驚きばかりで自分で慰める気分にはならなかった。やはり枯れてるのだろう。

暇つぶしにはこの二つと普通の投稿小説で十分だった。そのためネット世界で新しく開拓することもなく半年が過ぎた。いつも通りの小説巡りで時間をつぶしてた。読んでいたのはエロ小説だった。下までスクロールした時の広告が目にはいった。いつもなら広告はヤバいとスルーしてたのに何故かクリックしていた。

飛んだ先は(midarechat)なるもの。小さいサムネに女性が映ってる。その一つをクリックしてみた。その女性、二十代前半くらいに見える娘はショーツの中にアダルトグッツを入れて悶えてる。しばし食い入るように見る。突然その娘の画面が黒塗りに変わった。見れないようだ。トップ画面に戻り違うサムネをクリックした。映った画像はおっぱいを、いや乳首を手で隠してるものだった。そのおっぱいは大きくて揺れていた。おもちゃが震える振動で揺れていたみたいだ。息子が反応した。声が官能的だった。耐えるような隠せないような声。顔はマスクで隠されていたが切なそうな目元がそそる。食い入るように画面を見つめてた。

心が揺れた。広告バナーに誘導された世界は淫靡でのめり込みそうになる。気づけば時を忘れて楽しんでしまってた。今日見た中に熟女さんもいた。ハードだった。慰めはしなかったが息子が反応したことが嬉しかった。もう風呂に入る時間だ。明日も見ようとブックマークしてパソコンの電源を落とした。

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