第19話
病気が発覚してから半年が過ぎた頃。
ついに、美姫の勤めていた保育園から、俺のスマホに連絡が入った。
仕事を早めに切り上げて保育園へ向かうと、そこには黙ったまま涙を流す美姫の姿があった。
――病気が、仕事にまで支障を来しているため、自主退職をして欲しいと言われたのだ。
今まで頑張ってきていた美姫に対して、それはあまりにもひどいんじゃないかとも思ったが、
未だに子どもたちの顔も覚えられていない美姫を、今まで働かせてくれていたのだから、そこは感謝するべきところなのだと思う。
その日は、泣きじゃくる美姫を必死に宥め、肩を抱くようにして連れ帰った。
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