プロローグ〜誓い〜

第1話

雲一つない晴天のある日。



近所の河原の土手に、俺と彼女は、2人並んで寝そべっていた。



「……なぁ、美姫みき?」



その青空を見上げたまま、俺は彼女の名を呼び、



「ん~?」



彼女も同じ空を見上げながら返事した。



「大学を卒業しても、今と変わらず俺の傍にいてくれるか?」



そう問いかけた瞬間、俺の視界からは空が隠され、代わりに彼女の驚いた顔でいっぱいになる。



「急にどうしたの?」



その時に彼女が見せた、不安でいっぱいな瞳を、



きっと俺は、ずっと忘れられない。



そして同時に、彼女に抱いたこの気持ちも。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る