第10話

社長室へと足を運び、社長に真相を問い質す。



私の『星凛堂』の入社はお父様の計らい。


議員秘書として政界で働いていたけど、色々あって退職。


暫く、家にこもっていた。


そんな私をお父様が見かねて・・・



拓真さんも納得して副社長室に戻った。



コーヒー、資料のコピー、パソコンでの文書作成と以前の仕事とは全く同じ。

違い所は唯一つ。

政治に関わる仕事がないコト。



ふと横を見れば、拓真さんの横顔が見える。



前髪を下ろし、後は後ろに撫でるようにセットされた黒髪。


仕事中はずっと薄型の銀色の眼鏡を着用。



眼鏡を掛けた彼は知的に見えて素敵だった。

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