古めかしい神社
第48話
愛里紗は引っ越しの荷解きも終わり、一日でも早くこの街に慣れる為に、一人で街を探検する事に。
駅前は割と拓けていて、ショッピングセンターや数々のビルなどが立ち並んでいるけど、駅から南に10分も歩くと昔ながらの田舎らしさが残っている。
昭和時代に建てられたと思われる古い家屋や、昔ながらの商店や畑。
一車線道路は5分に一台車が通過する感じ。
静寂に包まれている平和な環境は、以前住んでいた街の雰囲気とはさほど変わらない。
街の新しい香りに包まれながら、街の一つ一つに初めましての挨拶をするかのように、ゆっくりと見渡しながら、街の風景を目に焼き付けていた。
すると、たまたま通りがかった空き地の横に古くて小さな神社を発見。
思わず興味が湧く。
空に向かって立派に柱が伸びている赤い鳥居の奥には、所々と塗料が剥がれかかり、長い月日の経過によって傷んだような古めかしい本殿が建っている。
まるで神社に惹きつけられるかのように鳥居の前に立ち、神社の中を見渡していたその瞬間、背後からブワッと強い風が吹いた。
いまこの神社に入りなさいと言わんばかりに……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます