様子のおかしい咲

第7話

「……アルバム、見せてくれてありがとね」




咲は席を立って背中を向けてそう言うと、ふらりとベッドに向かって布団の中に包まった。




「遅くなっちゃったから、もう寝よう」




布団の中から細々しい声。

この時、咲の様子は明らかにおかしかったけど、敢えて触れなかった。




「…うん。おやすみ」




愛里紗は部屋の照明を落として、咲に次いで一緒のベッドに潜り込んだ。






咲はよく家に泊まりに来てくれる。

夜、二人で同じ布団の中に包まりながら色んな話をする。


学校の話や、家の話や、友達の話。

…そして、恋バナ。


咲とは何でも包み隠さず話せる仲だ。







でも、さっきは一緒に盛り上がってくれると思っていたのに、アルバムを見た直後から何故か素っ気なく感じた。

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