厄介な存在

第19話

蓮と再び噂になったあの日から、同じクラスで蓮狙いの花音から、付き合ってた頃と同様冷たい視線が送られるようになった。


別れた時は、私への悪口も落ち着いてきたのに…。

花音は再び私に狙いを定め、まるでマシンガンを撃ち放つかのようにしつこく口攻撃してくる。





蓮狙いの花音はスタイル抜群。


更に大きなクリクリの瞳で色白。

ほんのり茶髪でロングヘアー。

パッ目を引くキレイ系の美人。


多分、男は花音みたいな美人が好みだろう。






だけど……。

私の目に映る花音は、男の前ではぶりっ子。

気がない男子にもベタベタするひっつき虫。

どうやら、男にはいい顔をするタイプらしい。



花音のグループの中で、彼女はリーダー的存在。

気が強くて、口が悪くて、自由人っぽい。

思った事を心に留める事なく、すぐ口にしてしまう。




正直、口攻撃が怖くて誰も彼女に逆らえない。

何故なら、彼女に対して口を出した瞬間から、自分が嫌がらせのターゲットになってしまう事がわかっているから。



だけど、男どもは彼女の正体をわかっていない。

花音をベタ褒めする男どもの会話を耳にすると、無性に腹が立つ。




はっきり言って、悪口ばかり繰り返す花音が苦手だ。

ひょっとすると、自分と同じ考えを持つ人は他にも沢山いるかもしれない。







そんな花音は、1年の頃から蓮狙い。

高校に入学してすぐに蓮と付き合い始めた私とは、犬猿の仲だ。


蓮と別れてから一旦彼女の気持ちは治まっていたけど…。

蓮が教室で堂々と私に抱きついた事によって、再び彼女の気持ちを逆撫でする事となってしまった。




先生と付き合っている私には、全く関係なくて迷惑極まりないのに……。

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