第12話
ユウの顔から笑顔が消えた。
こんなに冷たい顔をしたユウを見るのは初めてだ。
「............」
「.............」
沈黙が流れる。
やっぱり聞かない方が良かったか。
しばらくして、ユウの顔が笑顔に戻った。
「......内緒」
そう俺に一生懸命笑いかける笑顔は、どうしても作り笑いにしか見えなかった。
「あ、そういえばこのアロマ、もうすぐなくなっちゃうね。また新しいの買っておくよ」
そう言ってユウは、そそくさと帰っていった。
今度も窓から。
.......無理しなくていいのに。
気遣わなくていいのに。
ユウは、そういう人間なんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます