桜凌さんのお嫁さーん2 時之戦争

雪方ハヤ

第1話

葉月 私、将来蒼と結婚する!!

桜凌 ありがとう!朱恋ちゃん、これとっといて!


桜凌蒼はぼろぼろのポケットから鮮やかに光る陰陽のピンク色のキーホルダーを出した


桜凌 これ、うちの伝統に継がれてきたものなの!大好きな人に渡すもの!指輪としてもつけれるよ!

葉月 ありがとう〜これすっごい美しいね〜


しかし、私たちは離れ離れになった、戦乱中顔も会えず、それから十年以上も会ってなかった。


桜凌 はぁ朱恋ちゃん今どうなってんのかな…ご飯ちゃんと食べてるかな?

桜凌の友人 おい!あーおーいー!!!

桜凌 ん?


桜凌の友人 お前見ろ!新しい風の国の首領が決まったぞ!めっちゃ可愛い女の子だよ!!!

桜凌 そんないちいち言わなくていいよ、このご時世だし、女性が首領になるのは当たり前だぞ


桜凌の友人 まじで可愛いな〜この上品さやクールの中に妙なキュートな感じがたまらないんだよな〜

桜凌 (心の中で)どんなに可愛いやつでも…俺の朱恋ちゃんより可愛いものはいないし…


桜凌の友人 お前見てみろよ!まじでお前まで惚れちゃうぞ〜

桜凌 やだよ、朱恋ちゃんに見つけられたら終わりじゃん


桜凌の友人 朱恋?

桜凌 あぁお前に言ったことなかったな!なんでもない


桜凌の友人 ふぇつまんなっ

桜凌 まぁまぁ怒んなって、ほら見せて?


桜凌が友人の手に持っている新聞を奪って見た瞬間、驚きが爆発した…


桜凌 はぁ?!こいつめっちゃ朱恋ちゃんに似てるやん、この顔型、このファッションスタイル…

桜凌の友人 んなわけねぇだろ、よく名前見ろ、愛咲奈嶺(あいさきなれい)って書いてあんだろ


桜凌 まぁ確かに、でもまじで似てるなー


桜凌の友人 これで風の国と音の国の二大美女首領だな、どっちの方が可愛いんだろ

桜凌 (心の中で)バカな…なんなに朱恋ちゃんに似てる人なんかいるわけがない、俺が行ってみる、朱恋ちゃんに会いたい!


そう思った俺は、すぐさま風の国へ向かう列車に乗った、列車中、なんだかざわついた


乗客1 まじか??!!この列車に音の国の首領がいるなんて!?あのめっちゃ可愛い首領?

乗客2 うんうん!サインとかもらいに行こ!


桜凌 (心の中で)首領か…

?? あの席、もらっていいかな?

列車長 もちろんです!どうぞ!


桜凌 ん?

音影 よろしくお願いします〜


音影愛乃(音の国の首領)が桜凌の隣に座った

乗客1 まじかよ、あいつ運がいいな〜

乗客2 もし俺だったらいいのになーー


桜凌 よ…よろしくお願いします…

音影 君、風の国へ何をするの?

桜凌 まぁ、それは人に言えないです…

音影 ふふん


その後あまり喋らずに風の国に到着

桜凌 風の国の公邸…初めてくるから迷うなー

音影 風の国の公邸なら、こっちですよ

桜凌 うん?

音影 君、愛咲奈嶺に会うんだよね?長年の経験でわかるよ〜ちょうど私もその人に用事があるから来たの、一緒に行こ〜!


そして、風の国の公邸へ向かう途中…

音影 人に言えない用事があるんだ〜私、そう言うの興味があるから教えてよ〜


桜凌 無理ですよ〜

音影 へぇー


その後、公邸の前に着いたら、

守備員 身分証提示と招待状をご提示してください

音影 はい、(渡す)

守備員 ありがとうございます、ではどうぞ

桜凌 身分証はこちらです、招待状はないけど、どうか女王に伝えてください


守備員 わかりました、女王に報告いたします


しばらくすると

守備員 入ることが許可されました、ではどうぞご入りください

桜凌 ありがとうございます!


家臣 愛咲様は今音影様と御会談ですので、しばらくここでお待ちしてください

桜凌 わかりました


しばらくすると、愛咲奈嶺が会談から出ていった

桜凌 ?!やっぱりあの姿は朱恋にそっくり…いやあいつが朱恋だ!!


そう思うと、桜凌は興奮で愛咲に飛び出した

愛咲 ん?取り押さえろ


すると愛咲の手下たちが桜凌を取り押さえた

桜凌 おい!朱恋、俺だ!?俺を忘れたのか?

愛咲 朱恋?はぁ?私はこんなクソみたいなやつを知らない


すると手下たちは桜凌を殴り始めた

桜凌 いてぇ!


桜凌 いてぇ!待て!まじで俺のことを忘れたのか?

愛咲 お前人間違いじゃないのか?私にその口使いはなんなの?

桜凌 まじか?!ごめんなさい!!人間違いでした!僕を殺さないでください


音影 ほら、もう謝ってんじゃん、やめときな

愛咲 やっぱり死ぬのが怖いのか、ビビりもの

桜凌 いや、違います、僕には探さないといけないものがあります!


愛咲 しらねぇよ、私にその口使いをした以上、お前はもう死ぬしかない

桜凌 まじか…まぁ、僕の自業自得か…


桜凌が涙を出した

桜凌 ごめん、朱恋ちゃん、君に会えなかったよ…

桜凌が青い陰陽キーホルダーを出した

桜凌 いつかまた会おう…


愛咲 ??!!!??あれは?!

愛咲がすぐに自分のポケットの中にピンク色のキーホルダーを出した

愛咲 思い出した!昔私戦乱中の追放を逃げるために偽名の葉月朱恋という名前を出したんだ!そして君は蒼?!


桜凌 ?!

愛咲 ごめん蒼、久しぶりだね、痛かったね…

桜凌 テメェ…

愛咲 ?

桜凌 朱恋ちゃんをどうしたんだよ…


愛咲 はぁ?私が朱恋だよ蒼!

桜凌 んなわけがない、朱恋ちゃんなら僕のことをすぐに気づいてくれるのに、お前朱恋ちゃんをどうしたんだよ!!!


愛咲 だから私が朱恋だよ!!(泣きながら)私君に会うためにここまで頑張ってきたんだよ

桜凌 君が王だろうと誰だろうと…朱恋をなんかしたらテメェは俺の敵だ


桜凌のキーホルダーに薄い恋人(せかい)が現れた

愛咲 (泣きながら)嘘でしょ…私に恋人(せかい)を使うの?…


恋人(せかい)は自分の恋人の敵に対して発動するものだが、蒼は愛咲を恋人だと思わず、恋人(せかい)を発動した


桜凌 死にたくないなら、朱恋ちゃんのところに連れて行け

愛咲 (泣きながら)ほんとに…私が葉月なの…


桜凌 そうか…なら死ね

恋人(せかい)が愛咲に向かって殴ろうとする瞬間


音影 やめておこ〜!

桜凌 ん?

音影 もしかしたら同じようなキーホルダーを持っている人かもしれないじゃん、それにその顔は嘘っぽくないし〜


桜凌 そうだな…もしかしたら朱恋ちゃんはこの国にいるかもしれない、今日から朱恋ちゃんを探します

音影 面白そうじゃん〜私も入れていい?〜


桜凌 ありがとうございます!

桜凌と音影が去ったあと…

愛咲 ごめん…蒼…



音影 葉月…朱恋か…

桜凌 あなたもきっと忙しいと思うから、別に僕一人でも探せますn…

音影 いいえ、私の仕事は普段助手に任せきりなの!全然暇人なんで!


桜凌 ありがとうございます…

?? 桜凌家のものだ!!!!あいつを殺せ!!!

音影 ん?

桜凌 桜凌を追う殺人団体か…


桜凌はすぐさま戦闘を構えをしたが、音影は異常なスピードと滑らかな身型で追っ手を倒した


音影 蒼くん、こいつらなに?うちの国でこのグループを指名手配にしてやろうか?〜

桜凌 そいつらは桜凌家の追っ手だ、一緒にいると君もやられてしまう!逃げよ!


音影 ふん、私の辞書に逃げるっていう言葉はないんでね〜

桜凌 はぁ〜


しかし、蒼の後ろに突如追って突き出してきた

音影 !蒼くん避けろ!

桜凌 なに?来い!…せか…(心の中で)無理だ…恋人(せかい)は自分の身を守れない…


追っ手 しね!

?? 死ねのはお前だ…

追っ手 なに?あー!!!

愛咲 大丈夫?

桜凌 なんでお前がいる?


音影 まぁまぁ助けてくれたじゃん〜

愛咲 一緒にその「朱恋ちゃん」を探しに行こ…

桜凌 なぜだ?


愛咲 なぜとかはありません、さっきあなたを殴った罪を返したいだけ…

桜凌 まぁ、くるならいいよ…


愛咲 蒼!危ない!!!

桜凌 なに?!


いつのまにか追っ手が桜凌の後ろから突き出して、狙いは心臓…


桜凌 バカな?!


しかし、桜凌は無傷だった…

音影 愛咲??!!

桜凌 バカな?!?!


そうだ、愛咲が蒼を庇えてくれた

桜凌 なんで…

愛咲は例のピンクのキーホルダーを出した

愛咲 ごめん蒼、君を一瞬で見わかったことができなかった私のせいなんだ…


桜凌 バカな?!お前本当に朱恋ちゃんだったのか?!…

愛咲 うん…君のせいじゃないよ、最後に君と会えて嬉しいよ


桜凌 なぜ恋人(せかい)を使わなかった?!

愛咲 こんな私が恋人(せかい)を使う権利などないよ…ほら…これ、返すよ…


桜凌 バカな…やだ…やだよ…ごめん!!!朱恋ちゃん、俺が君を…

愛咲 いいよ…


音影 こんなラブラブな時間ごめんだけど、こっち追っ手殺すの疲れてきたんだけど!!


愛咲奈嶺は静かに目を閉じた

桜凌 テメェら…死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!!


なんということでしょうか、本来だったら恋人(せかい)は使い手が二人いないと完全体を出せることはできないけど、この時だけ、完全体へなった…しかも、時間まで止めることを覚醒して、たかが五秒で相手を…


桜凌 しね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


恋人(せかい)の無数の連打で相手はすぐに消えた


桜凌 …

音影 …

桜凌 俺…もう帰る…

音影 実はさぁ、こっち愛咲との会談で君のことを話してたんだ…


桜凌 ん?

音影 彼女は本当に君のことを毎日思っているよ

桜凌 ありがとう…

音影 このタイミングでいう話ではないけど…

私も…蒼のこと好きなの!


桜凌 はぁ?

音影 列車のときから…君のことが…

桜凌 無理だよ、僕の心には朱恋ちゃんしかいない…

音影 うん、それはわかってる、でも彼女は亡くなった、私が彼女の代わりにあなたの世話をする!


桜凌 …

音影 ね!…

桜凌 わかった…


そして私たちは次へと次へとバトンを繋いだ…

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