第29話

綾人side


俺の名前は斎藤サイトウ 綾人アヤト 25歳 西宮組若頭側近


若頭の翔貴とは同級生で幼稚園のころからずっと一緒


俺の家は代々、西宮組組長の側近をしている


ここ数ヶ月で翔貴の結婚や黒蝶の登場とかいろいろあり


やっと家に帰ってこれた


冷蔵庫からビールを出して飲み干した


こういうときに俺の愚痴を聞いてくれる相手がほしいと思った


でも、それは俺にはできない


5年前、俺は最初で最後の最も愛した女を手放した


それからは、自分の性欲を発散するために女の子を抱く


若頭側近はそれなりに危険も伴うから本命の相手を作るより


一晩だけの関係が丁度いい


でも、時々寂しいと感じてしまう


先日、あいつが帰ってきていると聞いたけど俺は会いには行かなかった


いや、行けなかったのほうが正しいか


そんなことを思いながら夜が更けた

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