第27話

風呂から上がると女が部屋からちょうど出てきたところだった


食事の準備が出来ているとだけ行って部屋に戻ろうとした女に声をかける


「お前は食べないのか?」


俺から声をかけられたことに驚いたのか俺と一緒に食事してもいいのかと聞いてくる女


俺と食事したい女なんて腐るほどいるのに、この女はそんな素振りを全く見せない


この女は何を考えているのかわからないと思いながらリビングのテーブルに座る


食卓には生姜焼きをメインにご飯、副菜、味噌汁が置いてある


味噌汁を一口飲む


「うまい」


「ありがとうございます。」


心の中でいうつもりが声に出していた


お袋も料理は美味かったが女の料理はそれ以上だった


俺が食べているのをただ見つめている女


「見てないでお前も食べろ。」


「あっっ、はい」


そう言って食べはじめる女


2人での食事は初めてだが心地良く感じた


食事に夢中になってしまい明日のことを忘れていた


「おい、お前」


「はい」


「明日、お袋がお前に会いたいそうだ。」


「お義母様が何故私に会いたいのですか?」


「理由は知らん。明日の11時に綾人が迎えにくるからそれまでに準備しておけ」


「かしこまりました」


食事を終えた俺は部屋に行く


部屋のドアノブにはクリーニングに出されたスーツがかかっていた


俺はそれをとって部屋に入ってとあるやつに依頼をした

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