第14話

「ちょっと待って!その子を断ったら二号店に回る人がいなくなる」


「そこはもう、私が頑張るわよ」


「膝が痛いとか腰が痛いとかよく言ってるのに?キツイでしょ」



「そうは言っても…。お向かいさんの件もあるし」 


「それはそれ。うちは心配ないから」


「えー。でもねー。もし、うちのお店でも不倫騒ぎになったりしたらと思うと……」


「だーかーらー、ないって!」




しつこいわ!……と、お祖母ちゃんの声をぶった切るように、強めの口調でピシャリと言い放つ。



まったく。このババは……。


いつもいつも、やることが斜め上すぎる。



いきなり突拍子もないことを思い付いて暴走するから本当に困る。



油断ならないし、気が抜けない。

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