第11話
「あら、やだ。本当に?」
近くで聞いていたお母さんも、思う気持ちは私やお祖母ちゃんと一緒だったみたい。
残念そうに声を沈ませると、丸っこい肩を更に丸めてコッチに来た。
大げさなくらい眉尻を下げて、自分のことのようにショックを受けている。
「本当よ。私も聞いてビックリ」
「えー。あそこのバイトのお嬢さんって娘さんよりも若かったわよね」
「そうよ。学生さん」
「んまぁ、男と女なんてふとした拍子でどうなるか、わからないものね〜」
働く手を止めてヒソヒソと会話を続ける、お祖母ちゃんとお母さん。
お互い頬に手を当てながら「大変ね〜」を連発。
声のトーンまで落としてすっかり噂話モード。
次から次へと、お祖母ちゃんが参加してきたババ様ネットワーク(井戸端会議)で聞いた情報を元に、会話をポンポンと広げていく。
それを黙って開店準備をしながら聞く私。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます