第70話
許されないことをやっているのに真っ黒とも言えない。
微妙に明るいし、言うなら曇った空の下。
温い気温の中、晴れるかも知れないし、雨が降るかも知れない道をのんびり傘も持たずに歩いている。
湿った灰色の世界を何も言わず何も見ずに手を繋ぎながら2人で。
サイレントにしたスマホのランプが点滅している、なんてことに気付きもせずに一晩中。
セフレとも恋人とも言えない曖昧な領域の男と裏切りの夜を過ごした。
真っ直ぐ見れば間違いだらけだ。
それでも起きた時に感じたのは尊さだった。
1度、道を踏み外したらもう元の道には2度と戻れないのかも知れない。
誰がどれだけ抗おうと──。
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