第57話
学校で別れて帰宅して夜。
駅から少し歩いた先にある自宅。
1LDKのマンション。
パパっと軽く片付けとかしちゃって、週明けの授業の準備なんかしていたら時間はあっという間。
「楓さんらしいと言うかスッキリした感じだね」
本当に来てしまった。
心に引いた分厚い白線を綺麗に飛び超えて。
テーブルの前で物珍しげにキョロキョロしてる東郷の顔を何とも言えない気持ちで見る。
「まぁ、あまり物も無いから」
「そう?」
「うん。小物とかもそこの棚に纏めて置いてあるし」
「ふーん」
立ち上がって無駄に棚の上に置いた小物なんか見せたりして、焦る気持ちが止まらない。
やっちゃった感が凄い。
見慣れたいつもの部屋がまるで別の部屋のよう。
駅まで迎えに行ったのはあたしだけど、信じられない気分。
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