第46話
正直するのが怖い。
黒い感情でいっぱいになるから。
その所為か途中で感じなくなって体の熱が冷める。
色々準備しないと乾き切って無理。
それがバレたら他の女とした時の方が良かったと思われそうで、耐えられずに演技までするようになった。
演技を始めたあたしに聖也君は気付かない。
むしろ、喜んでる。
偽物なのに。
本当のあたしは居なくなったのに偽物のあたしの方がいいって嬉しそう。
そこでもあたし以外としてる。
あたしの体を使って、あたしじゃない、あたしとしてる。
今まで好きと言われていた本物は消えた。
偽物に負けて消えてしまった。
塗り潰されて綺麗さっぱり。
何かもう泣ける。
いつもと同じく気持ち良くしてあげたら、いつもと変わらず優しく頭を撫でられて苦しくなった。
何も変わらないのに何もかもが変わっている。
悲しい。
早く戻りたい。
穏やかに笑っていたあの日の2人に──。
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