心を殺してニコニコ笑って、会う度にチラつく黒い感情を無視して。

触られて気持ち悪くなっても我慢して、全く感じなくなってしまった体を隠して、ひたすら演技して。

頑張ったけど、無理だと思った。

そんな状態で結婚なんか絶対に無理。

でも別れるのも無理。

だから、自分も他の人を知ってチャラにしようと思った。

おあいこなら許せるって。

あたしも他の男としたし。って記憶があれば許せるし、嫌な記憶を消せると思った。

それに同じ気持ちを共有して欲しかった。

他の男に触られて悲しんで欲しかった。

自分の彼女が、自分の知らない誰かに、いったい何をされたのか全く分からない状況に陥って欲しかった。

知ったら２度としないと思った。

だからこそ、逆ナンなんかしたし、他の男に抱かれた。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい