第45話

その村田と私が友達の一線を超えたと知ったら、兄貴たちのテンションは凄まじいことになりそうだ。



きっと永遠にネタにされるし、熱烈な付き合えコールが始まる。



私はそうなっても別に構わないけど、村田はメチャクチャ困るだろうから、兄貴たちには黙っておこう。



この先、付き合うこともなさそうだしなー……。



私と付き合えるか聞いたときも『無理』って言ってたし。






「兄貴たち、ほんと村田のことが好きだね」


「おー、あいつゲームも強いし、話が合う」


「飯を作るのも上手いしな。聞き上手だから話してて楽しいんだよ」


「あぁ、わかる。私もそうだわ」




村田について話る兄貴に全面的に同意する。



村田はどちらかと言うと、話すよりも聞き手に回る方。



他の子は“話がつまらない”とか言うらしいけど、話すのが好きな私たちからすれば、村田との会話はかなり楽しい。



話が盛り上がっていくうちに村田も色々と喋り出すし、自然と話が楽しい方向に流れていって話題が尽きない。



要は私たち兄妹と村田の相性は心の底から合ってる。

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