第41話

「やーば。めっちゃ寝たわ」



そうこうしているうちに、部屋で昼寝をしていた4番目の兄貴も階段から下りてきた。



呑気に体を伸ばして冷蔵庫からお茶を取り出してる。



しかし、私の顔を見た瞬間、ビクッと肩を揺らした。


かなり驚いてる。




「おい……。その顔どうした?」


「愛しのダーリンにやられた」


「バチボコだろ。焦るわー。ビビったし」


「はは…」


「エグ〜」



 

本気でビビられて乾いた笑いしか出ない。



ま、仕方がないか。


今の私の顔は痣だらけの腫れだらけでパッと見、お化け。



そりゃ兄貴達も驚くってものさ。



こんな状態だからバイトも強制的に休みになったし。



一応、働く気満々で出勤したものの、私の顔を見た店長が“今日は休んでいいよ”と帰してくれた。



普段、働きまくってるだけあって、その辺みんな割かし寛大。


ありがたい。

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