第38話

「どんなヤツ?」


「えー。ゲーマーの眼鏡っ子かな」


「大人しい感じ?」


「うん。まぁ…」


「卒アルとかねーの?」


「ごめん。ないや。実家に置いてある」




興味津々に聞いてくる貴ちゃんの質問を胃がひりつく思いでかわす。



相手は女の子だと勘違いさせてただけにバレたときが恐ろしい。


事実を知ったらキレにキレまくって村田の家にまで乗り込んで行きそう。



そうなったら終わりだ。


貴ちゃんのことだから絶対に村田を殴るに決まってる。



速様、歯抜けの村田が出来あがり。



いや、そんなの無理。


頼むから忘れろ。


卒アルになんて興味を持たないで欲しい。

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