第3話

「照れてるって校長……。まさか、勧誘するのも私たちに頼もうとしてません?」


「そうした方が話もスムーズよね」


「ドコが……?僕たちが声を掛けても絶対に頷くような男じゃないでしょう」


「そこを何とか。手を合わせて頑張って頂戴」



「えー。校長ったら無責任すぎですよ〜」





咎める鈴花と雄大の隣で、副会長の戸山とやまはやてが不満げに口を尖らす。




颯は背が小さく天然パーマ。



クリっとした大きい目が特徴的で、イギリス人と日本人のハーフらしく、天使のように可愛らしい見た目をしている。




本人もそれを自覚しているのか、普段から発言や行動が甘えたであざとい。



愛すべき、あざと可愛い弟系キャラといったところだ。



本人は“あざとい”部分を否定しているけど。




「そう言わずに。ね?荒くれた彼を更生する為にもあなた達、生徒会メンバーの力が必要なの」


「そこは僕たちじゃなく先生方に頑張って頂きたいんですが」


「私たちじゃダメなのよ。何を言っても反発されちゃって」


「僕たちがやっても結果は同じだと思いますよ」


「そんなことないわ!生徒たちの心をガッツリ掴んで率いているあなた達なら大丈夫!」




ガンッと激しい音を立てて、校長は机に手をつき、鼻息荒くイスから立ち上がった。



本気を出すのはここしかない!とでも言うように、ギラギラと目を輝かせて本気も本気。



呆れたような表情を浮かべた理央を真っ直ぐ見つめ、必死に説得にきてる。

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