第11話

警察から知らせが届いた時は、ただ呆然とするしかなくて。


お母さんもお姉ちゃんも泣き喚いてたし、お父さんも取り乱してた。




検視の結果、服毒自殺と判断された。



毒の入手先とかは不明なまま。


それに暴行を受けた痕もあった。


けれど、お兄ちゃんは乱闘して補導されることも多々あったし、刑事さんもあまり真面には取り合ってくれなかった。



毒が入ってた小瓶にもお兄ちゃんの指紋しか残っておらず、現場の状況的にもそれで決まりだったらしい。



“そんなはずは無い”と散々主張したけど、覆すことは出来ないまま……捜査はそこで終了した。




でも、私は信じていない。


信じられない。


だって……帰ってきたお兄ちゃんの耳からピアスが無くなってたから。

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