第4話

……悪趣味な。



見るのも不快に感じ、ため息交じりに悪しきカードをバラバラに破り捨てる。



千切れた紙くずは風に乗ってヒラヒラと舞い、濃紺色の水の中へと飲み込まれていった。





届く度に思うけど……。


あんなものを送り付けてくる理由はいったい何?



毎度、恨んでるとしか思えない言葉ばかり。



人に恨まれるようなことをした覚えもないし、送ってくるような人物に心当たりも無い。




ほんと……分かんないよ。何も。


カードに書かれた数字の意味も、送り主も、送ろうと思った動機さえ、何1つ……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る