第13話
「やっぱ加賀さんの前では腹見せて甘えたりしてんのかぁ?」
「それは、まぁ…。否定はしません」
否定したくても出来ない。
現に何度か甘えてしまってる。
今日なんか膝に乗って頭まで撫でて貰った。
本当に犬みたいに。
「うぉー、マジか。あの加賀さんが人間甘やかすとか信じらんねぇ」
「そこまで?」
「おー。だってよ、加賀さんって基本冷めてるもん。自分から連絡しなきゃ2度と会えねぇ感じだし」
「まっさかー。言い過ぎでしょ」
「嘘じゃねぇ。加賀さんのスマホの発信履歴は0件って仲間内じゃ結構有名な話だぞ」
「そんなバカな」
「いや、マジ。あんま人に執着しねぇしなぁ」
しみじみとした顔で言う阿部さんの顔をどこか信じられない気持ちで見る。
発信履歴が0件って、本当に?
そんなの有り得る?
その割には番号を教えて貰った時に普通に掛けてきたし、私に電話しようか迷ってたって言ってたこともあるけど。
いったい普段どれだけ厳しいんだろうか。
聞いた先輩と見た先輩が違い過ぎて混乱する。
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