第22話

いや、だって、ご飯?


伊那君と私が?


2人で?



焦った自分の心の声が文体になって頭の中をグルグル廻る。



別に同僚とご飯くらいと思うかも知れないが、なんせ嫌われ悪役街道を突っ走ってきた私。


誰かと2人でご飯なんて入社して以来、初めてだ。



そりゃ友達だったり元彼だったり、誰かと食事に行った経験くらいは流石にあるけど、会社の人とは全く無い。


あるとすれば忘年会くらいだ。



しかも、相手は会社で1番と言っても過言じゃないくらい人気者な伊那君。


天国と地獄、白と黒、光と闇、+と-、太陽と雨。


対極的な2人。


そんな真逆な2人がプライベートで食事に?

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