第10話

「お前はいったい、どうするつもりだァァァァァ!」


「作り直します」


「間に合わんだろ!」


「間に合わせます!」



ぶちギレてる部長に負けじと言い返す。



そんな全力投球でキレなくても…。と思うが、大事な資料が消えてしまったんだから彼が怒るのも当然だ。



数日掛けて作った資料だったし。


本当にどうしようと私だって焦ってる。



データも運悪く消えてしまって残ってない。


残っていないからこそ、慎重に取り扱わなきゃいけないものだった。



あぁ、もう…。


こんな事なら萌に任すんじゃなくて私が部長のデスクに置きに行ってれば…。


そうすれば、こんな事態に陥っていないはず。



だとしたら私のミス?


言い方が悪かったのかな?


伝わりにくかったとか?



何だか部長のお説教を聞いてるうちに自分が悪かったのかなって気がしてきた。



こうなった原因は私にもあるのかなって。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る