第46話
「この子は?彼女?」
「……に、なったらいいね」
「なったらって?この子、兄ちゃんの彼女じゃないの?」
「いや、だから、そうなって欲しいな…と思って、今、口説いてるとこ」
弟に質問攻めにされ、クゲ君は恥ずかしそうに首の裏を手で擦りながら口ごもる。
しどろもどろしちゃって何かちょっと可愛い。
あれだけ派手な噂を流れされてるのに、ここだけ切り取ったら中身はピュアピュア。
不思議な感じだ。
「照れてやんの〜」
そう思ったのは弟君も同じだったようで口を押さえてクスクスと笑いだした。
つられて私も我慢出来ずに笑ってしまう。
「笑うな」
「だーって兄ちゃんホント下手くそだし」
「煩いなー。慣れてないんだよ」
「あれだけモテてるのに?」
「あれはもう何の経験にもならないから」
「あーあ、今、全国の男、敵に回した」
2人で仲良くふざけ合い。
弟は照れてるクゲ君がよっぽど面白く感じるのか、お腹を抱えてゲラゲラと笑ってる。
傍で見てるだけでも本当に仲の良い兄弟って感じだ。
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