第20話
「もしかして、それってさぁ…、クゲ君の客の子供じゃない?」
「お客さんの子供…?」
「そー。子供6人のシングルマザーのところに転がり込んでるって噂だよ」
訝しげな顔をする私にマキちゃんは思い出したような顔で語る。
お客さんってホストクラブの?
それなら違うんじゃない…?
ただのお皿洗いのバイトでホストはしてないって言ってたし。
まぁ、そこのお客さんって可能性はあるけど。
「そんなまさか」
「絶対そうだってぇ。クラブのママをやってるだとかで店でも相当お金を使ってるらしいし〜」
「ふーん…」
「1番の太客で本営を掛けてるって噂。バンドの方にもお金を出してるとかで〜…」
どこから聞いた情報なのかマキちゃんはクゲ君についての情報をペラペラと話し出す。
噂…。また噂か。
そんなの信憑性がないんじゃない?
あんなの面白おかしく広がってるだけだし。
だって、じゃなきゃ…、あんな笑顔で嘘とか吐ける?普通。
いくら何でも信じられない。
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